かなわない

SAT:BOOK

植本一子さんの
「かなわない」
という本を読みました。

一子さんの言葉のひとつひとつ、
本に印刷されている文字たちが、
泣いたり、怒ったり、喜んだり、
素直すぎる程に
感情をぶちまいてくる。

私がいけないと思っていたことが
一子さんもそう思っていて
きっとみんなもそう思っていて
っていうことだったりして。

そしてそれらは
いけないことではないのかもしれない
と、ちょっとだけ救われたり。

「かなわない」という言葉は
個人的に好きだなと思っていて

ひとつは、「かなわなかった」
という過去形ではないこと。
その時思った「かなわない」ことに
ただそう思っただけの感じが
絶望的ではないから良い。
「かなうかもしれないよ」と
言える余地がある。

もうひとつは自分が万物に対して
「キミにはかなわないよ」と
何かの瞬間に悟ったとき、
自分のちっぽけさや無力さを
感じるかもしれないけれど、
言葉にできないような
静かな感情の高ぶりとか
悔しいほどの愛情を感じたりとか
自分の中だけの
大きな自信をもらえたりとか

「かなわない」が与えてくれることが
たくさんあるなぁと思うのです。

私の中の「かなわない」も
たくさんあるんだけれど、
今パッと頭に出てくるのは

バスケで3Pシュートを打った時の
指先からボールが離れて
弧を描いてリングネットを
揺らすまでの無音の時間


90年代の
ケイト・モスとジョニー・デップの
2ショット写真

他人から見たら謎のチョイスだと
思いますが(笑)

かなわないんです。

たぶんこれからも。

皆さんの「かなわない」も
聞いてみたいなーなんて。

このへんで。



ranran


















Love is action

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